私は生命保険会社で営業職員として10年間勤務していました。入社5年目で、新人の教育担当に抜擢され育成主任を経験しました。そのまま定年まで働くつもりでいたある日のこと、友達から誘いで占いのイベントに行くことになりました。そこで占い師に最初に言われた「僕は、同業者には占いをしません」という言葉を今でも忘れません。
「あなたは占い師に向いていますが、保険の営業は向いてないですよ。」それを聞いて多少の衝撃がありましたが、自分では営業は向いていると思っていたので当時はさほど気にしていませんでした。
それから2年位経った頃、自分にかなりのストレスが溜まっているように感じました。営業の仕事にはストレスは付き物であるから仕方がないと思いましたが、社内で受けたストレスチェックの結果を見ると要注意という表示があることに気が付きました。それで、上司に相談したところ、「そんなの気にするな」という一言が返って来ました。
私は、その言葉に愕然として会社が斡旋している心のダイアルに思い切って電話を掛けました。そこの対応は社内の人間が受けていることを知り、結局は何も相談せず電話を切りました。メンタルの相談を社内の人が受けいるのであれば、個人の秘密は守られないかもしれないと思ったのです。
それからしばらくして、あの時の占い師の言葉を思い出しました。その出来事をきっかけに、私は占いを覚えることにしました。実際に占いを学び始めると楽しくて仕方がなく、これを職業にしたらと考えると嬉しくてワクワクした気持ちが湧いてきました。そして、占いで適職が分かるのなら、私も占い師になって仕事で悩んでいる人たちに良いアドバイスをしたい。仕事が楽しい、こころがワクワクするような職業に就いてもらいたい。そうしたら、過労死する人や自殺する人の数が少しは減らせるのではないかと思いました。そんな理由から、わたしは占い師を志すことに決めました。
私たちは、人生の大半の時間を仕事に費やしています。それに、人生を掛けて仕事をしても心身がボロボロになっては、老後もゆったり楽しめないですね。そうゆう視点からも仕事選び会社選びは本当に大切だと思います。
そして、一度会社に入ったら、辞めたくてもある程度の期間は我慢して続けてみる、そんな考えも要らないと思います。それは、自分に向いている職業を初めから選べる人ってごくわずかの人だけだと思うからです。もし、辞めたいくらいのストレスを感じながら続けるにしても、安心して相談できる専門家や家族の支えが必要だと思います。
しかし、会社や家族の人には話せない、話したくない悩みって誰でも抱えていると思います。特にこころの問題はとっても繊細なので、病院に行くにしてもカウンセリングを受けるにしても敷居が高かったり、人目を気にして行けない人が多いことは医療関係者の間でも課題となっています。心が病むって弱い人間みたいなレッテルが貼られるように思うからでもあるのでしょうね。
だから、占い師が人生相談の何でも屋さんみたいな立場で重宝して頂けると嬉しいです。